【映画館に行こう!】映画『ブレードランナー2049』

【映画館に行こう!】映画『ブレードランナー2049』
【映画館に行こう!】映画『ブレードランナー2049』【10/27(金)公開】 配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

2017年9月29日金曜日

「強者」に弱い民進議員、小池百合子の「踏み絵」に戦々恐々


「全員を受け入れる気はさらさらない」とサラリとのたまう百合子氏



2017年9月下旬。
 安倍内閣が「解散」を表明するやいなや、口をそろえて「大義なき解散」と大合唱したところまでは順調に見えた「野党共闘」だったが、「解散」が正式表明される予定の9月28日前夜になって、屋台骨としてもっとも脆弱だった民進党の前原代表が、いとも簡単に党を投げ出してしまった(少なくとも、有権者からはそう見えた)。
野党第一党の党代表でありながら、共産党との共闘を目指す地方組織をまとめきれないと悟った前原氏は、民進党としての公認内定をすべて取り消し、今後、民進党としての公認は行わないこと、小池百合子の「希望の党」への合流を目指すと発表して、てんやわんやになった。

 小池百合子が党代表に決まった「希望の党」
 2017/09/29時点で、まだ公式サイトもない…
 ただし、TwitterFacebookのアカウントはある。

 党綱領は、全文が9月27日付の日経新聞サイトに掲載された:

 1 我が国を含め世界で深刻化する社会の分断を包摂する、寛容な改革保守政党を目指す。

 2 国民の知る権利を守るため情報公開を徹底し、国政の奥深いところにはびこる「しがらみ政治」から脱却する。

 3 国民の生命・自由・財産を守り抜き、国民が希望と活力を持って暮らせる生活基盤を築き上げることを基本責務とする。

 4 平和主義のもと、現実的な外交・安全保障政策を展開する。

 5 税金の有効活用(ワイズ・スペンディング)の徹底、民間のイノベーションの最大活用を図り、持続可能な社会基盤の構築を目指す。

 6 国民が多様な人生を送ることのできる社会を実現する。若者が希望を持ち、高齢者の健康長寿を促進し、女性も男性も活躍できる社会づくりに注力する。



多くの有権者、とりわけ「民進党」支持者や自公連立には投票したくない有権者にとっては、まさに寝耳に水。共産党の小池さん(共産党政策責任者:小池晃)も目を丸くして憤懣やる方ない状況、だったに違いない

まだ「ごった煮」状態で定義などしようもないが、語弊があるのを覚悟で現在の衆議院の野党勢力を分類すると、
 ◯まあ、ブレない共産党
 ◯そもそも保守じゃないし、共産党とも距離をおきたい勢力(踏み絵を踏むつもりはない/踏むのを諦めた人)
 ◯保守政策批判してたけど、保守っぽく居直ることにした勢力(踏み絵を踏むことにした人)
の3つに分かれて、今後、どのように地固めされて選挙戦に突入するか? という状況だ。

そしてその鍵をにぎるのが「百合子の踏み絵」である。
何しろ、前原代表は「希望の党」への合流を宣言したが、当の小池さんは「(リベラル派)排除する」と言い切った
※個人的には「リベラル派」という括りは、日本で正しく使われていないと考えているので使いたくない。

この「リベラル派」が曲者。
言い回しもそうだが、政治家としての一貫した哲学や基本理念についてのごまかしの温床でもあり、日本で「リベラル派」と自称する議員たちに、普遍性な共通項があるとすれば「反対のための反対勢力」「コストx時間意識が低い」「持続不可能(場当たり的)」「外交センス/科学音痴」といったところだろう。小池さん(共産党じゃないほう)が拒絶するのも当然だし、今まさに日本の国会から「絶滅してほしい」議員たちのことだ。


今、踏み絵の条件でわかっていることとしては、
 ◯安保法制への積極的取り組み
だけかもしれない。
憲法改正については、「護憲」的立場は否定しているものの、安倍政権の主張とは距離を保っている。
また基本理念として’「現実的な政策」を掲げながらも、エネルギー政策では「2030年原発ゼロ」を謳うなど、多くの野党議員が同調しやすい側面も維持している。

とりわけ、民進党で護憲を謳い、安保法制にも反対していた議員(蓮舫含む)にとって、「百合子の踏み絵」はさしずめエンマ大王の如き裁き、審判の場となる。なにしろ、民進党は公認を行わないのだから、小池百合子が「希望の党」公認を認めてくれない限り、無所属での出馬となる。政見放送もなければ、比例名簿もない。

与党に反対していれば自らの存在意義を示すことができた野党議員たちが、国会から一層されるのであれば、それは多くの納税者や有権者にとって、誠にありがたいことだ。

有権者は、投票しようとする議員の基本政策、とりわけ安全保障や憲法、エネルギー対策について、その議員がどのような立場をとり、それをどの程度具体的に表明しているか?をよく確認すべきである。
政治哲学や理念はもとより、選挙に望んでなお、自らの具体的な基本政策を明示していないような政治家に投票するのは白紙委任状にサインするようなもので、有権者としての責任を果たしていることにはならない。



今回の野党勢力再編をめぐる、一連の動きで見られた衆議院議員たちの行動、とりわけ民進党の国会議員たちの行動には「義」や「智」、おそらく有権者に対する「礼」も甚だしくない、とても見苦しいものだった。多くの方たちも、冷静さを保ったのは維新と共産党だけだったと思ったに違いない。


東アジアには、昔から「事大主義」という概念がある。
どちらかと言えば「ありがたい」概念ではなく、蔑むべき態度のことであり、そうした姿勢は、主に朝鮮半島における近現代の歴史に色濃く現れ、「大義」と「独立心」を重んじ、自ら積極的に発展努力する人々から見れば、いたたまれなくなる「悪しき伝統」のことである。

「事大主義」
 強者に味方することを(やむを得ないと)正当化する、主に中国辺縁地域に見られる政治/外交方針の(悪しき)伝統


「事大」の語源は「孟子」の「小以事大」と説明されることが多い。しかし、孟子にとってはお門違いの話。
孟子は「事大主義」など説いていない。

孟子と言えば「性善説」を説いた人物として有名だが、この性善説でも、孟子は「人は生まれながらにして徳が備わっている」などとは主張していない。


「孟子」
孟先生も怒ってるぞ!「君たち、恥を知りなさい
(写真:Wikipedia「孟子」より)



孟子は前提として、聖人でも悪党でも元々あった性質は「同じ」であったが、さまざまな「外的要因」により「不善」を働いてしまう、と説明する。
そして、「不善」を退けるため「四端」(したん)、つまり「4つの端緒」を指摘している部分が「性善」である:

【四端|つまり「4つの端緒」の定義と、4つの「徳」の関係】

 ◯惻隠(そくいん):他者の危機的状況に、利害損得を超えていたたまれなくなる心 > 「仁」
 ◯羞悪(しゅうお)または廉恥(れんち):他者の不正や悪を憎み、自らには恥を知る心 > 「義」
 ◯辞譲(じじょう):譲ってへりくだる心 > 「礼」
 ◯是非(ぜひ):正しいことと間違っていることを判断する能力 > 「智」

外的要因による善悪さまざまな影響に対し「四端」「4つの端緒(はじまり)」、つまり、生まれながらに誰でも備わっている「心の芽生え」を適切に高めるための「自らの努力」を連綿と続けることで、「仁」「義」「礼」「智」という4つの「徳」が得られると説明している。


孟子が「大人(大きな徳のある人物)は、赤子の心を失わざる者なり」と説くのは、もともとあった「四端」の心や能力を、自らの努力で適切に伸ばすことで「性善の心や能力」を発達させた人=徳のある人物、という意味である。

昨日までの自分の主張の、舌の根も乾かぬうちに、「私は保守です」と態度をひるがえすような政治家がいるとすれば、「義」や「智」はまるでないことは明らかである。
何より、一般有権者や国会、憲法、とりわけ国会議員という職責に対する「礼」を著しく失しているし、彼らを支援し続けてくれていた地方組織の方々への「仁」の心もない。

孟子の観点から言えば、事大主義のような言動は、極めて狭い、限られた条件下でしか「徳」があるとは言えない概念だ。孟子は力による「覇者」を完全否定してはいないが、徳の有無で「覇者」と「王者」を区別している。

「強い者になびく」言動が道徳的でないことは、儒教思想の影響が今でも残る日本社会でも理解できることだし、彼ら自身の倫理観でも自覚しているのではないだろうか。


ハロウィーンじゃあるまいし、目の前の選挙を乗り切るために、選挙の時だけ都合の良い政策の仮面をかぶるなど国会議員として裏切り行為であり、犯罪的に「義」と「智」が無さすぎる。今風に言えば「コンプライアンス違反」だ。

そもそも、自らの政治家としての確固たる哲学、理念を持ち得ず、表明もしていない国会議員が、政権選択に関わる衆議院議員として議員報酬を得ていること事態が有権者や納税者に対する背任行為なのだから、いさぎよく議員としての職を辞し、自らの地元に帰ってお詫び行脚の後は黙して語らず、まずは数カ月分、できれば年収分の議員報酬に見合う社会奉仕活動を自らに課す、それが「礼」というものだ。

それからまだ主張したいことがあるなら、聞こうじゃないか。

2017年9月22日金曜日

国連総会演説で安倍首相が主張すべきだったこと


写真:国連広報センター(http://www.unic.or.jp/


◯トランプの国連総会演説

 国連総会大統領演説全文|ホワイトハウス
 https://www.whitehouse.gov/the-press-office/2017/09/19/remarks-president-trump-72nd-session-united-nations-general-assembly

 2017年9月19日に国連総会で行われたトランプ米大統領の演説は、なかなかバランスの取れた演説だった。
 後半部に、米国の雇用流出をこじつけたようなトランプ節と言える部分はあったものの、北朝鮮、イラン、ベネズエラに対する有効な措置を何一つ行えない国連の現状、米国が10年来問題にしている「国連人権理事会」を具体例に国連が「機能停止」している現状を示しながら、米国が予算全体の22%以上を負担している「国連分担金」に疑問を呈したのは、米国の大統領としてとくに問題のある主張ではなかった。互いに褒め合って、オベンチャラしか言わないような一般討論演説が多いことを見れば、良い内容だったのではないか。
 一国のリーダーが、代表する国家の利益を第一に論ずるのは当たり前の話であり、トランプが軽薄なTweetで連発している「トランプ節」や、記憶に新しい就任演説で下品にぶちまけた「米国第一主義」とは別である。ここは正しく評価したいところだ。


◯安倍首相が国連総会演説で求めたこと

国連広報センター:安倍首相による一般討論演説(http://www.unic.or.jp/news_press/info/25974/


 第72回国連総会における安倍内閣総理大臣一般討論演説|首相官邸
 http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement/2017/0920enzetsu.html

 第72回国連総会における安倍内閣総理大臣一般討論演説 平成29(2017)年9月20日|外務省
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/unp_a/page4_003327.html

 SDGs:2015年国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」
 貧困と飢餓をなくし、すべての人に健康と福祉、質の高い教育を行き渡らせ、男女平等を実現し、安全な水とトイレを世界中に普及させるなど、合計で17の目標と、これを実現するための169のターゲットで構成された国際目標


冒頭部分でSDGsに触れた上で、日本の常任理事国入りについて触れているが、極めて中途半端な言い方で、これでは何の意味もない。ただ言うために言っただけ、発言実績を作った自己満足にしかならない。


◯日本政府は国連の敵国条項を棚上げして分担金2億数千万円を払い続けるのか?

 国連改革:日本の優先事項|外務省(平成18年)
  http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/un_kaikaku/j_yusen.html

 国連の「旧敵国条項」(Wikipedia):
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B5%E5%9B%BD%E6%9D%A1%E9%A0%85

 国連分担金:外務省「2015~2017年国連通常予算分担率・分担金」
  http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jp_un/yosan.html
 
 日本と国連との間には「旧敵国条項」という重い壁がある。20年以上前に意味のない条項との決議もあるが、現にその後も中国などはこの旧敵国条項を引き合いに出して、日本批判を行っている。
国連憲章に記載されている条項のため、これを削除するには、加盟国の2/3以上が条約として批准(各国の議会で承認)、署名する必要がある。中国やロシアは、こうした動きを阻止しようとしており、実現には大変大きなエネルギーを要するから、「他の関連案件に絡めて実現を目指す」というのが日本の外交方針であったはずであり、国会答弁でもそうした認識が示されてきた経緯がある。

今がそうではないのか?

むしろ日本としては、北朝鮮のように国際社会で恫喝する国家こそ「敵国条項」で名指しすべきと提案すればよい。加えて、そんな北朝鮮に軍需物資や核ミサイル技術、資金援助を行う支援国家についても「敵国条項」に含めるかどうかを検討すべきだと提案すれば良い。

むろん、簡単なことではないが、米国が国連批判をしている時を逃して、ほかに一体どんなチャンスがあると言うのか?自らの自発的な努力の積み重ねの先に、日本の常任理事国入りがある、と私は思う。

◯北朝鮮包囲網形成に国連が機能しないなら、日本は国連への拠出金を保留すべき

北朝鮮に対する実効性を伴う制裁が行われるかどうか、国連憲章の日本に対する不適切な条項が未だ解消されていない状況に、日本政府は徹底的に抗議する義務がある。
日本の真剣味を示すには、国連分担金を見直す意志を表明すれば良い。これまでのほとんどの政権や外務省は、日本の納税者に対してとても不誠実であり、この点はトランプの爪の垢でも...と言いたいところである。

2017年9月15日金曜日

北朝鮮国境とロヒンギャ、ある日本人の歴史的接点

太平洋戦争の末期、北朝鮮国境と「ロヒンギャ問題」という今現在、国際的な注目を集めているその場所に、因縁の足跡を残した日本人がいる。
いずれも、現在の日本人の多くが忘れ、教科書などでも教えることのない歴史の開かれないページで起こった。
彼は数千人、そして1万数千人の日本の将兵を率いて最前線に赴いた連隊長であり、師団長だった。

彼は、佐藤幸徳(さとう・こうとく)。
この師団長の菩提寺である山形県庄内町の「乗慶寺」には、同師団の有志の方々が捧げた追憶の碑がある:

"つわものの生命救いし決断に 君は問われし抗命の責め"
 山形県庄内町「梅枝山 乗慶寺」(ばんしざん じょうけいじ)の境内にある「顕彰碑」より




写真:庄内町観光協会 http://www.navishonai.jp/spot/111.html


1944年、太平洋戦争が絶望的に続く中で、現ミャンマーは当時、日本が1943年に建国した「ビルマ国」があった。
アウン・サン・スー・チー現ミャンマー国家顧問の父親であるアウンサン将軍に日本軍(南方軍ビルマ方面軍)が協力する形で、イギリス軍をインドに駆逐し、イギリスの植民地支配から独立させた傀儡国家だった。

インドとビルマから中国に至る「援蒋ルート」を断つという建前で、この戦争中でも、最遠方となる現ミャンマーとバングラデシュ国境という、補給計画も立てられず、そもそも作戦の成功の可能性も見いだせない中、数万の日本軍将兵がジャングルの密林の中に投入されたのだった。

悪名高き「インパール作戦」
今ここで指摘するまでもなく、日本陸軍の歴史のなかでも、もっとも無謀な作戦の1つとして知られ、「203高地」への銃剣突撃のほうがまだマシとさえ想える「日本陸軍」という組織の末期症状を象徴する盲目的な作戦行動だ。

そのまさに「狂気」のなかで、指揮官として正常な思考とバランス感覚、判断力を保ち、「その時」「その場所で」「自分にしかできないこと」を「効果的」に行動に移した指揮官(当時、陸軍中将。第31師団長)

軍人であり、現場指揮官であった彼は、上官の度重なる命令にも逆らって、独断で部隊を撤退した。
日本陸軍始まって以来の「抗命撤退」(こうめいてったい)という稀有なインシデントがここに発生した。

「軍人としては間違った判断だった」と言われる。
だが、本当にそうだと言い切れるだろうか? 私たちが教訓にすべき点は何なのか?

今の日本なら...
「自衛隊員だから仕方がない」
「警察官だから仕方がない」
「公務員だから仕方がない」
「社員だから仕方がない」
上司の「明らかに間違った、無謀な」命令に、あなたは従えますか?

それとも表向き「従ったことにするのが利口」と言い訳して、
「やったことにしして」現実から目を背けますか?
それが普通の人間かもしれない。責められないことかもしれない。


しかし、責任ある立場の人間がそれを行えば、生命に関わる状況に発展する場合がある。
会社や学校でも同じ。条件さえ重なれば、自衛隊でも同様の問題が起こりかねない。

彼の判断や行動は、人間の美徳としてだけでなく、厳格な組織にこそ必要な要素と思う。
人格を無視した無理難題を厳格に統制しようとする組織のあり方は、今の日本社会でも、無数の不幸を撒き散らしているからだ。



インパール作戦失敗の後、
この愚かな軍事組織は、傀儡国家「ビルマ国」と共に、ひっそりと日本に撤退する。

陸軍ビルマ方面軍所属で、ビルマ国日本大使館の駐在武官だった磯村少将武亮(たけすけ|当時少将)は、愚かにも、自分たちが決めたビルマ国の代表「バー・モー(Ba Maw)」の暗殺しようとして失敗。
これを知った、アウンサン将軍は日本軍を見限り、日本の傀儡であるビルマ国政府に対しクーデターを起こして、イギリス軍に寝返り、翌年1945年5月に、日本軍はビルマの腫瘍拠点から撤退し、ビルマ国も崩壊する。

多くの日本人が忘却の彼方に忘れてしまった歴史。
ミャンマーの軍政や、アウン・サン・スー・チーさんの戦いは、日本人の行動から始まっているとも言えるのだ。


責任も取らずに日本に帰国したビルマ方面軍の幹部たちは、その後、どうなったのか?

インパール作戦強行に反対した師団長を次々と更迭した牟田口廉也(当時中将)は、作戦失敗後、司令官を罷免され、参謀本部付となるものの、帰国して陸軍予科士官学校の校長になり、敗戦を迎えている。
1945年12月にはA級戦犯容疑で逮捕され、シンガポールで裁判後、収監。しかし、1948年3月には釈放。
1966年8月に脳出血で亡くなったものの、遺言により、葬儀参列者に自己弁護のパンフレットを配布したそうだ。

バー・モーを殺害しようと計画した磯村少将は帰国後、陸軍兵器行政本部で中部軍管区参謀副長になり、終戦の数日前に山梨県上空で搭乗機が撃墜、戦死した(死後、中将)。

もちろん中には、極めて聡明で、その能力を発揮し、歴史に影響を与えた方もおられる。
紹介するなら藤原岩市(ふじわら・いわいち)少佐だろうか。この方に関しては、経緯を書くだけでも長くなるので割愛するが、ぜひご自分で調べていただきたい。名前で検索するだけで、たくさんのエピソードが紹介されている。とくに、牟田口廉也との関わりを伝えるエピソードは、よく語られており、新聞や関連書籍も多い。



さて
「抗命撤退」後、上官より師団長を更迭され、結局、不起訴処分になったにも関わらず、
陸軍/大本営/政府から無視、軟禁され、終戦後も名誉回復されることなく65年の生涯を終えた
人間、佐藤幸徳(さとう・こうとく)の話に戻る。

上官の無理難題に背いて、自己の判断で部隊を撤退させた現場指揮官だ。

Wikipedia:佐藤功徳

※インパール作戦の「抗命撤退」の経緯/詳細については、Web上のほかにも関連著述が無数にあるため、ここでは割愛します。


インパールは現ミャンマーからバングラデシュに至るアラカン山脈を超えたところにあるイギリス軍の拠点だった。

「ロヒンギャ」として現在、(中国の影響力を受けている)ミャンマーの軍部による民族浄化の危機にあるイスラム教徒たちは、実はこのインパール作戦の際、日本軍に協力したビルマ(現ミャンマー)の仏教徒(当時ビルマ国でもほとんどが仏教徒であり、現在も仏教徒の比率は95%以上)たちに駆り立てられ、これに対抗するためイギリス軍の軍事支援を受けて戦わされた人たちだった。

歴史はこうして、稀に、今、世界の何処かで進行中の事件から、私たちに大切な物語を想い起こさせてくれる。


佐藤幸徳は1944年の「抗命撤退」に先立つこと6年前にも、歴史の一幕に登場している。

それは、今、世界の注目を集めるもう一つの場所。
現在、北京の共産党政権によって「中国東北部」という地方名を与えられている地域。
漢民族が女真族と読び、16世紀に自ら「満州」(当時は地名ではなく民族の名称)と名付けた満州民族の土地。
その後、日本が傀儡国家である「満州国」を国際的批判を無視し、国際連盟を脱退して建国し、その挙句、ソ連に侵略され、北朝鮮の建国を許し、現在も北京の中国共産党政府が適切に統制できていない広大な土地。

その広大な満州地方(中国東北部)と沿海州(ロシア領)が接する場所。

今後の東アジア情勢を激震させる可能性がマグマ溜まりのように充満しているにも関わらず、とくに中国が外国からの干渉を嫌うために、ジャーナリストの立ち入りも厳しく制限され、世界から無視され続けている場所。



45歳だった佐藤幸徳は、太平洋戦争前の1938年、満州東南端の沿海州(現北朝鮮とロシア国境)で、日ソ双方1200余名の戦死者を出したソ連による国境侵害「張鼓峰事件」に派遣された。


夏とは言え、そこは北の、ツンドラの大地。舗装道路や堤防はおろか、探しても橋などない。

ソ連と満州国の国境は、「清」の時代に確定した国境を引き継いでおり、沿海州を南北に連なる山の稜線が国境をなしているが、沿海州の最南端部であるこの部分だけ、豆満江が国境をなしている。

国境として、流れるがままの大河「豆満江」(とうまんこう)が広がり、その対岸(ソ連側)に、北西南方向を豆満江に、東側を湖に囲まれた地帯がある。
孤立無援の飛び地として突出した数平方キロの三角地帯がある。ウラジオストクからわずか150kmの国境地帯であり、豆満江が日本海に注ぐ河口からわずか数キロ。海辺の湿地帯から沿海州を貫く山岳地帯が立ち上がる裾野にこの場所はある。

お椀を被せたような標高150mほどの小さな丘陵「張鼓峰」(ちょうこほう)と「沙草峰(または砂草峰)」の丘が連なる豆満江の中洲のような場所。南北でソ連側に陸続きだが、東側には豆満江の三日月湖であったのだろう南北2kmあまり、幅500mあまりの「蛤桑(ハサン)」湖が、ソ連兵の容易な接近を阻んでいる。

ソ連軍は、国境を流れる豆満江下流の平坦な地域で、小規模とは言え、標高のある複数の丘が豆満江に突き出した拠点を戦略的観点から歴史的に狙っていた場所でした。
数日前からソ連軍の塹壕構築の動きがあったことや、日本の監視兵が殺害されたこと、極東ソ連軍とモスクワとの通信を傍受した関東軍はソ連側の狙いを察知し、即時対応の現場指揮官に佐藤を連隊長として派遣した、というのが経緯でした。

ソ連軍はこの狭い地域に2万3000の将兵、戦車345両、自走砲13門、180機の爆撃機を含む250機の航空兵力を投入。さらにウラジオストクに停泊する太平洋艦隊艦艇まで動員した。



佐藤の連隊は約1/3の7000の兵力と劣勢な装備、豆満江を挟んだ満州(朝鮮)側の丘陵に布陣した連隊の砲陣地からの火力による支援しか受けられなかった。日本軍の砲陣地から死角になるハサン湖の北側の陸路から侵入するソ連軍に、ジリジリと後退を余儀なくされ、この2つの丘が連なる三角地帯に閉じ込められてしまった。

ロシア側の地図にも、もともとロシアと清朝が確定した国境線が見て取れる。
その国境線は、ハサン湖の東側にあるため、ハサン湖の湖1つ分を西に押し出された格好のまま戦線は膠着。
結局、佐藤の連隊は、この2つの丘が連なる丘陵地帯を死守することに辛くも成功した。
清朝時代の国境線からは後退したものの、もう少し長く続いていたら、豆満江の西岸まで追いやられていた可能性もある。

わずか2週間の戦闘で、部隊損耗が50%に達っし戦線の維持は困難なほどの壊滅的被害を受けたが、佐藤の死後数十年後、ソ連の「グラスノスチ」(情報公開政策)やその後のソ連崩壊により、1993年の文書公開でソ連側の損害が甚大だったことが判明している。

ソ連側の指揮官ヴァシリー・ブリュヘルは、状況把握と部隊統率のまずさ、小さな丘陵地ひとつを奪取できなかったことでスターリンの機嫌を損ねたのだろう。事件後、ブリュヘルは「日本軍に協力したスパイ」という名目で、ソ連の秘密警察に逮捕・拷問され、拷問室で撲殺されて死亡した。
後のフルシチョフの時代に、スターリン批判が行われるようになると、スターリンの粛清による犠牲者として名誉回復され、ドキュメンタリー映画で紹介されたほか、ブリュヘルの遺族が出版した書籍などにより、張鼓峰事件(海外では「Battle of Lake Khasan」)も含め、ロシアでは著名な存在になっている。

事実に基づいた功績から、本来、人は評価されるべきだ。

張鼓峰事件について、国内のサイトでは略地図などしか見当たらなかったが、ロシアのサイトでは作戦図などを容易に見つけることができる:

1938年7月29日~31日:

1938年7月31日

1938年8月5日:


1938年7月29日~8月11日:



今現在、ここはロシア/北朝鮮国境に、中国領がくさびのように突き刺さったその最先端部にあり、Google Mapでも「地形」モードで等高線を表示すると、上記2つの丘陵やハサン湖、1938年7月〜8月の地図と比較しながら、日本軍とソ連軍のそれぞれの陣地や進軍の様子をたどることができる。



今や現代日本が、
そこに日本人が足跡を残したことさえ忘却の彼方に忘れ去り、振り返ることすらまずない遠い歴史の、暗く淀んだ片隅で
「あれは一体何だったんだ?」
「日本って何?」
「人間が人生で、大切にしなければならないものは何?」
などと問いかけてくる。
いつのことか、名前も知らない、はるか世界の辺境の地で、ボロ雑巾のように生命を落とすしかなかった多くの無名の魂を前に、人は何のために生きるかを考えさせてくれる。

時を越えた光を放つ、稀有で、偉大な魂に、心から敬意を捧げる。

S

EOF

2017年9月4日月曜日

東京上空に「オーロラ」と「流星雨」が出現する日


東アジアの初秋の空。遠くインド洋のモンスーンがヒマラヤの峰々で巻き上げられ、
今年も大量の雨と雲が、西から東アジアに運ばれてきている。

日本のみならず、中国南部でも激甚災害が発生しているが、
幾千万年来、大地と自然を育んできた雨でもある。



北朝鮮では今年もコメの不作により、次の冬も多くの餓死者が出ると言われている。
日本海で違法操業したイカは、北朝鮮の人々の胃袋を満たすわけではない。
一部の特権階級と、中国・ロシアに輸出(というより物々交換)されてしまう。

彼らは、
大気が極めて希薄な熱圏(高度80km以上)の高度100数十km〜400kmで水素爆弾(熱核兵器)を炸裂させ
半径数百キロ〜1000キロの広範囲の地表に強力な「電磁パルス」(EMP)で攻撃すると日本を脅してきた。
政府は、これに対し、通常の核実験、ミサイル発射と異なる反応は何もしていない。

彼らにとって、これは合理的で効果的な方法だった、ということにもっと注目すべきである。

というのも、地上まで着弾させると、もちろん着弾した場所には甚大な被害を与えられるが
命中精度、物量を求められるのに対し、熱圏での熱核爆発は、一発で広範囲に打撃を与えることができるからだ。
1発で半径数百kmの広い地域に影響を与えられる電磁パルス攻撃は、
現在の北朝鮮にとって、唯一採りうる、実現可能性と実効性が高い手段と考えられる。

だが、「電磁パルス攻撃」は今ひとつ一般の認知/認識が希薄だ。
実際、報道当初の数日間、ニュースの見出しを騒がせただけのことだった。

多くの人は「なにそれ?」って、筋肉ベルトのEMSくらいのパルスを想像しているのではあるまいか。

この呑気な反応があるからこそ、攻撃の威力を見せつけるために
彼らが実際に太平洋上空で水爆実験を行う可能性もあり、リスクを高めている可能性がある。

また、熱圏での核実験なら「人体に影響はない」などの表面的な報道が多いため
「大したことではない」と考えている人が多いとも考えられる。



たとえば東京の上空、300kmで熱核兵器(いわゆる水素爆弾)が炸裂した場合、
1発で関東全域はもちろん、東海地域、中部地域、東北地方の一部の
電力水道ガスや情報通信などの社会インフラ、交通機関、道路交通網および自動車、
会社や各家庭にある電気製品など電気配線と電気回路のあるあらゆる機器を破壊される、と考えられている。

水素爆弾の炸裂で大量に発生したガンマ線(X線)が成層圏上部の空気の分子を照射すると
「コンプトン効果」によって大量の電子がはじき出され、この大量の電子は地球地場の磁力線に沿って
螺旋状に飛び、地上はさしずめ、巨大な電子レンジの中のようになる。
陶器のカップに金粉などがあると火花が散るが、
地上の導電体(鉄や同などの電気を通す金属)で同じ現象が発生するというわけだ。


むろん、地上の被害も大きいわけだが、それより現代の我々が注目しなければならないのは
水爆が炸裂した「熱圏」より上空の宇宙空間である。

地上から400km程度の超低軌道(国際宇宙ステーションは高度約400km)で水素爆弾(熱核兵器)が爆発した場合、
どんなことが起こるのか? 過去に大いに参考になる事件が発生している。


1962年、ソ連の核実験禁止条約破棄への対抗措置として米国が行った一連の核実験「ドミニク作戦」のうち
ミッドウェー島から南に1000km、ハワイからは1400km離れたジョンストン島で実施された
フィッシュボール作戦「スターフィッシュ・プライム実験」では、各出力1.4Mトンの巨大水爆を高度400kmで炸裂した。

この核実験では、米国の同盟国イギリス初の人工衛星「アリエル1号」のほか、自国の通信衛星、NASA「トランシット4A」などを含む、1962年当時に低軌道を周回していた人工衛星のなんと「1/3」が破壊されてしまった。


2017/09/03の核実験で観測された爆弾の各出力は、実験後2週間で当初の70Kt(キロトン)という推定値が200Ktに引き上げられたものの、それでも「スターフィッシュ・プライム」の「1.4Mt(メガトン)」の1/10程度。
仮に北朝鮮が熱圏での核爆発を考えるなら、「スターフィッシュ・プライム」の400kmよりも低い熱圏(80km~)の最下層である100km以下の高度で炸裂させることを狙う可能性もある。しかし、本当のところ、北朝鮮の狙いは、地上よりも宇宙空間なのではないかと思える。なぜなら、北朝鮮にとって、地上で破壊したい設備の優先順位が高い米軍中枢の電気系統の多くは、EMP対策がすでに施され、むしろ、北朝鮮のインフラや、ミサイル誘導装置のほうが脆弱性が高い可能性があるからだ(小規模なものであれば、鉛の板などを被せてEMPから防護することは可能)。


この時、ジョンストン島付近ではオーロラが観測され、写真も残っています:Wikipedia より
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/54/Dominic_Starfish-Prime_nuke.jpg



Wikipedia|「ドミニク作戦」より引用:
"フィッシュボール作戦での実験。高度400kmの外気圏で実施され、通信衛星テルスターやNASAの人工衛星トランシット4A、イギリス初の人工衛星アリエル1号など、当時低軌道を飛んでいた人工衛星の3分の1が破壊された。 また、核爆発によって発生した電磁パルスの影響は予想外の広範囲に及び、人工のオーロラを発生させると共に、爆発した上空から約1,400km離れたハワイでも数百の街灯故障を引き起こしたほか、ハワイの電話システムをダウンさせた。"



1960年代と現在とでは、低軌道を周回する人工衛星の数は比べ物にならない。
現在低軌道を周回する人工衛星の一部が制御不能になったり、物理的に破壊された場合、
大量発生したスペースデブリが、さらに新たなデブリを発生する連鎖反応を起こす可能性が極めて高い。

スペースデブリは、小さなものでは数ミリ、10cm以上のものでも2017年現在で3万個近くが確認され
時速2万8000km、秒速で6〜8kmの高速で軌道上を飛んでいる。
ライフル銃などの初速はせいぜい数百m。対戦車ライフルの数倍の威力があり、わずか数ミリのスペースデブリでも衛星の外壁を破壊し、10cm大のものになると、戦艦大和の主砲(徹甲弾)よりも威力がある。

一度こうした事態が発生すると、数十年に渡り、低軌道がスペースデブリで埋め尽くされてしまう可能性もある。
当然のことながら、低軌道内に位置する国際宇宙ステーションなども何ら有効な手を打つこともできない内に、完全に破壊され、その様子は地上からも観測できるはずだ。

GPS衛星や日本の「みちびき」は周回軌道の高度が20,000km以上あるため、
直接的な物理的損傷はないかもしれませんが、北朝鮮の意図から考えれば、中軌道や静止衛星の高軌道にも悪影響を与える方法を検討している可能性を考えておく必要はあるだろう。


破壊された数百の人工衛星が、数千億個~数兆のデブリとなり、地球周回軌道を数十年かけて周り続け、夜空が今とはまったく異なる様相を呈する可能性がある。

これを解消するには、現在、誰も想像し得ないブレークスルーが必要と言わざるを得ない。



スペースデブリは、1960年代以降の人類の宇宙進出で積み残した負の遺産だが、
北朝鮮は、この脆弱性につけ込み、人質にしようとしている可能性がある。

いや、
ひょっとするとそうした認識もなく、ただ盲目的に、
目的と化した手段の実現に突き進んでいるだけかもしれない。
「単なる実験」という軽々しい認識で、明日の朝、大それた危険を冒す可能性さえあるのが現状なのだ。


この狂気の集団が誕生する経緯に日本人は関与している。
全体主義や思想統制、報道と言論の抑圧、なりふり構わぬ兵器開発...

多くの事柄が、戦前の日本の軍国主義と重なっており、
日本人は戦争を始めることを止められなかった上に、戦況が絶望的であることが判ってからも、指導部は受け入れず、国土と国民が徹底的に打ちのめされるまで、止めなかった。

それはドイツも同じ。なぜ、そんな不思議なことが起こるのか?

いったいどんなチカラがあれば、
その盲目的で破滅的な彼らを踏みとどまらせることができるのか?

日本の戦後教育に、その答えは無いように思う。

時代が進み、便利なミサイルやドローンが出来ても、結局のところ
能力ある/または駆り立てられた者たちが、彼らの中枢に肉薄し、
自らの肉体や生命の危険と引き換えに、その危険の根源を取り除くまで続く。
それが今、我々が住む世界の現実。例外などない。

IS掃討作戦もそうであるように、巡航ミサイルは古代の戦争で言えば「のろし」や「太鼓」などの奇襲効果しかない。
金正恩が、巡航ミサイルで最初に殺害された「ならず者」になる可能性が、ないわけではないが、高くはない。
なぜなら、巡航ミサイルで彼を攻撃するには、彼の権力中枢に肉薄した情報が必要になるが、米韓がそうした情報を持ち合わせていないからだ。




何もしなければ、彼らは巻き添えの隣人を日に日に増やしつつ
その先が「破滅」への道と解ってからも、それでも一歩また一歩と、進むはずだ。
かつて、日本やドイツが辿ったのと同じ道を。

この危機について、日本ももちろん真剣に向き合う必要がある。
打開の鍵を握っているのは、朝鮮戦争勃発当時から常に中国共産党である。

韓国は望まないだろうが、北朝鮮の地域は中国、とりわけ人民解放軍の瀋陽軍区に管轄させるしかない。
米軍は、巡航ミサイルや特殊部隊は送り込み、ロシア国境でロシア軍の動きを監視する必要があるが、地上軍は人民解放軍に任せるしかない。

米国や日本が、北朝鮮領域の中国直接統治を認めれば良いだけだ。
中国は、北朝鮮のキム王朝の崩壊を望まないのがこれまでの姿勢だが、この領域に米軍や韓国の地上部隊が進駐するくらいなら、直接統治に動く可能性はある。

ポイントは、ロシアの介入を防ぐことであり、これは中国も、満州(中国東北部)の混乱を助長し、領土拡大を狙うロシアの意図に対抗するため、日米間同盟に協力する可能性がある。

現時点で未来を指し示す大方針として、
当事者が受け入れ可能な可能性があるのは、これくらいのシナリオしかないだろう。



「東アジアの空」だけの問題ではない。
東京の夜空にオーロラを出現させたり、
消えない流星雨が降るような地球にしないために
日本が行動を起こす必要がるのは、上記のように中国を説得することだ。

さもなくば、泥沼の戦闘に日本も巻き込まれて甚大な被害を被るか
東アジアの秩序の主導権を、北朝鮮をダシにした中ロに奪われてしまうだろう。


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